何かしらの要因で、分娩方法を『帝王切開』と医師から告げられると不安に思う妊婦さんは多いのではないでしょうか。
今回は帝王切開経験者の私が考える『帝王切開のメリット・デメリット』についてをまとめました!
これを読んで少しでも不安を解消出来たらと思います。
こんな方におすすめ
- 帝王切開が不安だという方
- 帝王切開のメリット・デメリットが知りたい方
▼帝王切開についてささっと知りたい方はこちら。
【帝王切開とは】帝王切開を2度経験した看護師ママがシンプルに解説!
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目次
帝王切開のデメリット
デメリットは4つあります。
- 痛い
- 傷が残る
- 年子を考えている場合は厳しい
- リスクがある
では、順番にお伝えしますね!
痛い
1回目と2回目で痛みが違いました。
- 1回目の帝王切開:傷の痛みが強い
- 2回目の帝王切開:後陣痛の痛みの方が強い
痛みの要因に違いがあれど、痛いのには変わりないのでストレスでした。
1回目▶︎貧血で体調が優れなかったこともあり、産後1ヶ月経っても時々痛い時がありました。
2回目▶︎後陣痛が退院までにだいぶ落ち着いたので、意外と痛みは早く落ち着きました。
(※私の出産した病院は、帝王切開の場合の入院は9日間です。)
傷が残る
私は2回とも横切開(横に傷が出来る)でした。
※絵が下手ですみません…
私の場合は、横切開か縦切開を選べました。
縦切開だと傷も結構目立ちそうだと思ったので、迷わず横切開を選択。
横切開の場合
- 恥骨の上辺りに傷が出来る
- 下着を履いたら丁度隠れる位置に傷が出来る
- 私の場合は横15cm、縦(太さ)5mmの傷になった
- 体質によってはケロイドになる←私
2回目の帝王切開では、1回目の傷部分を切り取って縫い合わせます。
1回目の帝王切開では見事なケロイドになったのですが、2回目の傷の太さは半分以下になりました。
年子を考えている場合は厳しい
1度帝王切開で出産をすると、それ以降の出産も基本的に帝王切開になります。
帝王切開で傷ついた子宮の場合、自然分娩だと子宮破裂のリスクがあるからです。
また、帝王切開での出産は自然分娩よりも子宮へのダメージがあります。
ですので、産後1年程度は子宮を休ませてあげる必要があります。
年子が欲しい…と思ってもご自身の身体のために妊娠はNGです。
リスクがある
自然分娩でも帝王切開でもリスクや合併症はあります。
帝王切開のリスク
- 出血
- 血栓症
- 術後の癒着
出血
子宮や筋肉、皮膚などを切るのでそれなりに出血リスクはあります。
1回目の帝王切開では、低置胎盤だったので出血が1500mlありました。多め!
2回目は700ml程度でした。
低置胎盤についてはこちらで解説しています。
血栓症
術後から翌日までの数時間は寝たきりになるので、足の太い血管内で血栓(血の塊)が出来やすい状態になります。
血栓症の予防
- 弾性ストッキングを履く
- SCDという足をマッサージをするような機械を足に装着
術後の癒着
手術後に臓器同士がくっついてしまうこと。
どんな手術でも癒着は起こり得ます。
臓器同士がくっついたまま傷が治ることで癒着が起こります。
癒着の予防対策
- 術後、出来るだけ早く(手術翌日)歩いて臓器同士がくっついたままにしないようにする
帝王切開のメリット
ではではお待ちかねの帝王切開のメリット、いきましょう!
- 予定が決めやすい
- 保険適応
- 赤ちゃんの頭の形が綺麗
予定が決めやすい
私はこれが1番のメリットでした!
自然分娩だと
「赤ちゃんはいつ産まれる!?」
「夫が立ち会い予定だけど、すぐに駆けつけられる状況なのかしら!?」
など、日時が分からない事への不安があるのではないでしょうか?
その点 予定帝王切開の場合は出産日が決まっているため、事前に家族に仕事の休みを取っておいてもらうことができます。
- 入院日
- 出産日
- 退院日
帝王切開は保険適応
自然分娩は自費ですが、帝王切開は保険適応となります。
ですが、やはり出産費用は高いです。
- 出産育児一時金
⇨直接支払制度の方が楽! - 高額療養費制度
⇨予定帝王切開の場合は事前に申請しておき、入院時に限度額適用認定証を提示すると入院費から引いてもらえる! - 医療保険
⇨保険によっては条件や支払われない事があります。
自分の加入している保険を確認してみましょう!
これらの制度などを利用しましょう♪
赤ちゃんの頭の形が綺麗
赤ちゃんの頭の形を気にする方もいると思います。
自然分娩だと狭い産道を通ってくるので、赤ちゃんは頭の形を柔軟に変えられるようになっています。
帝王切開では狭い産道を通る必要がないので、出生直後から頭の形が綺麗です。
帝王切開になるケースとは
帝王切開には「予定」か「緊急」かの2種類があります。
予定帝王切開の場合
予定帝王切開とは読んで字の如く、事前に出産日を決める事です。
- 前置胎盤、低置胎盤などの胎盤の位置異常
- 前回が帝王切開だった場合
- 逆子
- 多胎妊娠
- 子宮筋腫 など
緊急帝王切開
分娩前や分娩中に、赤ちゃんやママに問題が発生した時に行われる。
- 胎児機能不全
- 微弱陣痛
- 前期破水
- 遷延分娩:分娩に時間がかかってしまう事
- 常位胎盤早期剥離 など
帝王切開のメリット・デメリット:まとめ
デメリット
- 痛い
- 傷が残る
- 1度帝王切開だと次も帝王切開になる
- リスクや合併症がある
メリット
- 予定が決めやすい
- 保険適応
- 赤ちゃんの頭の形が綺麗
帝王切開は自然分娩より母体に負担のかかる事なのは間違いありません。
ですが、帝王切開にもデメリットもあればメリットもあります。
また、
「下から産んであげられなくてごめんね」などと考えてしまう人もいるようですね。
大丈夫です。
帝王切開も立派な出産です。
もし帝王切開になる事を悲観している人がいたら、この記事を読んで少しでも前向きになれれば良いな…と思っています。
▼帝王切開前に行う検査についてはこちら。
帝王切開前に行われる検査について2度帝王切開を経験した看護師ママがシンプルに解説!
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